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【ノーコードAI】Difyとは?中小企業が自社専用AIチャットボットを無料で作れる時代の到来
自社専用のAIチャットボットが「無料で」作れる時代
「AIチャットボットを導入したいけど、開発費が数百万円かかると言われた」
こんな経験をされた中小企業の経営者はいらっしゃいませんか。確かに、つい1〜2年前までは、自社専用のAIチャットボットを作るには高額な開発費と専門のエンジニアが必要でした。
しかし2026年現在、状況は一変しています。Dify(ディファイ)というノーコードAI開発プラットフォームを使えば、プログラミング一切なし・無料プランから、自社の業務知識を搭載したAIチャットボットを構築できるようになりました。
この記事では、Difyの基本と中小企業での具体的な活用方法をご紹介します。
Difyとは何か?——3分で理解する基本概要

Difyの位置づけ
Difyは、LLM(大規模言語モデル)を使ったAIアプリを、コーディングなしで構築できるオープンソースプラットフォームです。
分かりやすく言えば、「ChatGPTに自社の情報を覚えさせて、自社専用の質問回答AIを作れるツール」です。
Difyでできること
- 社内FAQ対応AI:就業規則や業務マニュアルを学習させ、社員の質問に自動回答
- カスタマーサポートAI:自社サービスの情報を学習させ、顧客の問い合わせに24時間対応
- 営業支援AI:製品カタログや提案資料を学習させ、営業担当者の質問に即座に回答
- 社内ナレッジ検索AI:散在する社内文書を一元化し、自然言語で検索可能に
ChatGPTとの違い
ChatGPTは汎用的なAIですが、自社固有の情報(製品仕様、社内規定、顧客データなど)は知りません。Difyを使えば、自社のドキュメントを「知識ベース」として追加し、自社の文脈で正確に回答するAIを構築できます。
なぜ中小企業にDifyが最適なのか

理由①:無料で始められる
Difyには無料プラン(Sandboxプラン)があり、基本的な機能はすべて無料で利用できます。まずは無料プランで試してみて、効果を確認してから有料プランに移行する流れが可能です。
理由②:プログラミング不要
Difyの操作はすべてブラウザ上のGUI(グラフィカルインターフェース)で行えます。ドラッグ&ドロップでワークフローを組み、テキストを入力するだけでAIアプリが完成します。
理由③:日本語対応済み
Difyの管理画面は日本語に対応しており、ドキュメントも日本語版が用意されています。英語が苦手な方でも安心して利用できます。
理由④:データのセキュリティを確保できる
Difyはオープンソースのため、自社サーバーにインストールして完全にプライベートな環境で運用することも可能です。機密情報を外部に送信することなくAIを活用できます。
Difyで社内FAQ AIを作る具体的手順

ここでは、最も導入効果が高い「社内FAQ対応AI」の構築手順を解説します。
準備するもの
- Difyのアカウント(無料で作成可能)
- FAQの元になる社内ドキュメント(PDF、Word、テキストファイル)
- OpenAI APIキー(ChatGPTのAPI利用に必要。月数ドルから利用可能)
Step 1:Difyにログインしてアプリを作成する
Difyのダッシュボードにアクセスし、「アプリを作成」をクリック。アプリの種類は「チャットボット」を選択します。名前は「社内FAQ AI」などわかりやすいものをつけましょう。
Step 2:ナレッジベース(知識データ)を登録する
「ナレッジ」セクションで、自社のドキュメントをアップロードします。
- 就業規則のPDF
- 業務マニュアルのWord文書
- 社内FAQのExcelシート
- 製品仕様書
Difyが自動的にドキュメントの内容を解析し、AIが検索可能な形式に変換してくれます。
Step 3:プロンプトを設定する
AIの振る舞いを定義する「システムプロンプト」を設定します。
あなたは株式会社〇〇の社内FAQ対応AIアシスタントです。
社員からの業務に関する質問に丁寧に回答してください。
【ルール】
- ナレッジベースに含まれる情報のみに基づいて回答してください
- ナレッジベースにない情報については「その情報は担当部署にお問い合わせください」と回答してください
- 推測や憶測で回答しないでください
- 回答は簡潔に、箇条書きを活用してください
Step 4:テストして公開する
プレビュー画面でいくつか質問を投げてみて、回答の精度を確認します。問題なければ「公開」ボタンを押すと、社内で共有できるURLが発行されます。
活用事例:こんな使い方ができる
事例①:新入社員の研修サポート
入社時に渡す大量のマニュアルや規則。新入社員はどこに何が書いてあるか分からず、先輩に都度質問しがちです。DifyのAIに研修資料を学習させれば、新入社員がいつでも自分で調べられる環境が作れます。
事例②:顧客対応の一次受け
Webサイトにチャットウィジェットとして設置し、よくある質問への自動回答を実現。営業時間外の問い合わせにも24時間対応でき、翌日に担当者がフォローする体制が構築できます。
事例③:営業担当者の提案サポート
製品カタログや過去の提案書をナレッジベースに登録しておけば、営業担当者が商談前に「この業界のお客様に刺さるポイントは?」とAIに相談できます。
導入時の注意点
注意①:AIは完璧ではない
AIが生成する回答は常に正確とは限りません。特に導入初期には、人間がAIの回答を定期的にチェックして精度を改善していくプロセスが必要です。
注意②:機密情報の取り扱い
クラウド版Difyを使う場合、アップロードしたデータはDifyのサーバーに保存されます。機密性の高い情報を扱う場合は、セルフホスト版(自社サーバーでの運用)を検討しましょう。
注意③:APIコストの管理
ChatGPTのAPIは従量課金です。利用量に応じてコストが発生するため、月額の上限設定を必ず行いましょう。社内利用であれば、月数千円〜1万円程度に収まるケースがほとんどです。
まとめ
Difyの登場により、自社専用AIチャットボットの構築は、もはや大企業やスタートアップだけの特権ではなくなりました。中小企業でも、無料プランから手軽にAI活用を始められる時代です。
まずは社内FAQの自動化など、小さなところから試してみてください。AIが「もう一人のスタッフ」として働いてくれる感覚を体験すれば、その可能性の大きさが実感できるはずです。
Acquaでは、DifyをはじめとするノーコードAIツールの導入支援を行っています。「自社で使えるか判断がつかない」という段階でもお気軽にご相談ください。