ACQUA JOURNAL

企業サイトの内部リンクを点検する手順|棚卸し・リンク先・修正記録の作り方

企業サイトの内部リンクを点検する手順|棚卸し・リンク先・修正記録の作り方

内部リンクを整理するときは、本数を増やす前に、公開ページの役割、現在のリンク、移動先の内容を確認します。リンクが開くことだけでなく、そのページへ進んだ人が次の疑問を解決できるかまで調べるのが点検の目的です。

この記事は福岡をはじめ、企業サイトを運用する経営者・Web担当者と、既存サイトの修正を担う制作会社向けです。公開URLの一覧、リンクの点検票、修正案、公開後の確認記録を作る手順を説明します。FAQの回答文を作る方法はFAQと内部リンクの設計ガイドで扱い、本稿はすでにあるページ間の案内を点検する仕事に絞ります。

内部リンクの変更だけで、検索順位やAI検索への掲載が保証されるわけではありません。Googleは通常の検索向けに、クロールできるリンクと説明的なリンク文字を案内しています。AIが必ず双方向リンクを高く評価する、本数を減らせば引用される、といった未確認のルールを前提にしないでください。

1. 読者が次に何を判断するかを決める

最初に、点検するページを読んだ人の疑問を一文で書きます。サービスの対応範囲を知りたい、作業の手順を確かめたい、自社で直せるか判断したい、依頼の準備をしたいなど、次に必要な情報を具体的にしてください。「回遊を増やしたい」だけでは、適切な移動先が分かりません。

リンク先は、その疑問に答えるページから選びます。背景を深く知りたい人には詳しい記事、実務の対応範囲を知りたい人にはサービス案内、具体的な依頼を考える人には相談窓口というように、移動する理由をそろえます。検索意図と無関係な営業ページを、すべての記事へ機械的に追加する必要はありません。

記事内で答えられることは、本文で回答してください。相談へ誘導するために結論を隠し、どの疑問も問い合わせへ送る構成にしないことが大切です。一方で、別ページに詳しい手順や条件があるなら、短く答えてからその案内へつなぐと、読者が必要な深さを選べます。

点検票には、リンクを置く理由を書きます。「関連するから」だけでなく、「このページで更新の担当を理解した人が、次に契約範囲を確認できる」など、移動先で何が分かるかを記入します。役割が同じページが複数ある場合は、先に現行の内容を読み、どこへ案内するかを整理します。

Googleのリンクに関するベストプラクティスには、一律の理想的なリンク数はないとあります。本数の目標より、読者が選択肢を見分けられるか、主題と関係するかを確認してください。

読者の疑問、次に読むページ、そこで得られる判断材料をつなぐ図
リンクの本数より、移動する理由と得られる答えを明らかにします。

2. 公開URLとページの役割を棚卸しする

ページの一覧は、CMSの投稿・固定ページ、公開サイトのナビゲーション、記事一覧、サイトマップなど複数の入口を照合して作ります。一つの一覧を取得しただけで、対象がすべて揃ったと判断しないでください。独自の投稿タイプ、キャンペーン、別システムのページがある場合は、その管理範囲も確認します。

CMSにあるデータには、下書き、非公開、削除予定のものも含まれます。公開状態を分け、実際のURLで本文を読めるか確認します。検索結果のタイトルだけで監査を済ませず、公開本文と画像、ページ末尾の案内を確認してください。取得できないページは未確認として残します。

WordPressの標準エクスポートは、公式のエクスポート画面の説明にあるWXR形式のXMLです。「ツールからCSVを書き出せば完成」とは説明できません。投稿情報を取り出す方法が必要なら、利用しているCMS、権限、既存の書き出し機能を確認して選びます。公開用の監査一覧を作るために、認証情報や不要な顧客データを含めないようにします。

URL台帳の項目 記録すること
URLと公開状態 実際に開いたURL、取得できたか
主題と読者 誰のどの疑問に答えるページか
更新情報 表示日付と、本文を照合した日
次に必要な情報 詳細手順、条件、サービス、相談など
管理担当 本文と実装を誰が確認するか
未確認 読めない本文、条件、許諾、他の管理範囲

更新日が古いから不要、新しいから正しいと決める必要はありません。技術情報、価格、受付条件、会社情報など変わりやすい項目を優先して照合します。現行本文に役割があるなら、更新やリンク先の修正で役立つ状態にできる場合があります。

CMS、サイトマップ、公開リンクを照合して対象URLの一覧を作る図
取得できた範囲と未確認の範囲を分けて棚卸しします。

3. クロールと一覧の差分から案内不足を調べる

サイト内をたどるクロールでは、取得できたページからリンク先を発見します。リンクから見つからなかったURLを調べるには、CMSの公開一覧、サイトマップ、既知の検索・アクセスのページなど、別の出所から得たURLと比較する必要があります。たどれなかったページは、通常のクロール結果の一覧だけでは見つからない場合があります。

Screaming Frogの孤立ページを調べる公式手順でも、サイトマップや解析データなど別の出所を使って確認しています。必要な機能の利用条件は提供元へ確認してください。無料版だけでサイト全体の未発見ページをすべて確認できた、と決めつけないようにします。

クロールで見つからない理由には、入口の範囲、認証、除外設定、JavaScript、アクセス制限、ページの取得失敗などがあります。「結果にない」だけで、サイトのどこからもリンクされていないと断定しないでください。既知の公開URLとの差分を要確認リストにし、リンク元と取得条件を調べます。

Search Consoleのリンクレポートも、すべてのリンクを網羅する一覧ではありません。サンプルや省略、正規URLへの集約があるため、表示されないページを孤立確定として扱わないでください。取得した期間やプロパティ、出力の範囲を残し、現行のリンクと照合します。

意図的にリンクを外しているページもあります。終了したキャンペーン、閲覧を限定するページ、公開準備中の範囲などを、機械的に公式ナビへ追加しないでください。リンク不足を直す前に、今も読者へ案内したいページか、受付条件が合っているかを担当者へ確認します。

点検結果は、確認済みのリンク元、未検出、取得失敗、意図的な除外というように分けます。未確認をゼロ件へ置き換えないことが、後から正しく再調査するための基本になります。

CMSの公開一覧とクロールで見つかったURLの差分を要確認として調べる図
未検出や取得失敗を、孤立ページと即断しないようにします。

4. リンク先の応答だけでなく本文と条件を読む

リンクの点検では、クリックした結果と最終的な移動先を記録します。HTTPで正常に応答していても、旧料金、終了した受付、別サービスへの案内が表示されているなら、読者の疑問に合うリンクとは限りません。転送がある場合も、元の表示文字と移動先の内容が一致しているか確認します。

本文内のリンクと、サイドバー、記事末尾、フッターなど共通の案内は、実装の管理範囲を分けて記録します。同じ旧案内が多くのページに出ている場合、各記事の本文だけを直しても解決しないことがあります。共有テンプレートの変更が必要なら、その対象と影響を別の作業として提示します。

古い情報を見つけたら、まず元の資料や現在の案内と照合します。未確認の価格や契約条件を、別の推測値へ置き換えないでください。リンクを消すだけで本文の断定が残る場合もあります。移動先とリンク元の両方を見て、修正が必要な箇所を整理します。

リンク点検票 記入する内容
リンク元と位置 URL、本文の章、共通案内など
表示文字とリンク先 読者が何を期待してクリックするか
応答と最終URL 正常、転送、取得制限、未確認など
本文の一致 主題、対応範囲、価格、受付、仕様
判断 維持、文言改善、移動先の修正候補、保留
担当と根拠 確認資料、照合日、承認者

外部の一次資料へのリンクも同じように確認します。公式ページが移動したなら、現在の資料へ案内できるかを確かめます。取得制限や一時的な失敗は、その条件を記録し、すぐリンク切れと決めないでください。代替の取得手段で本文を確認できても、読者が開けるかという確認は別に残します。

リンクの応答、最終URL、本文、サービス条件を別々に照合する図
開けるページでも、案内として現在の内容と一致するかを読みます。

5. リンク文字・HTML・操作を確認する

リンク文字は、移動先の内容が予想できる自然な表現にします。「こちら」のままでは行き先が分かりにくい場合、「WordPress保守の範囲を確認する」「PHP互換性の検証票を見る」など、続けて何が分かるかを示します。同じ検索語をすべてのリンクへ詰め込む必要はありません。

Googleが通常たどれる形は、href属性を持つa要素です。見た目がボタンでも、スクリプトだけで遷移する実装などは、リンクとして同じように扱えると考えないでください。HTMLの検査と実操作を分け、URLが実際の移動先として設定されているかを確認します。

スマートフォンでは、文字が見分けられるか、指で押せるか、リンクが密集して迷わないかを見ます。キーボードでは、移動できるか、フォーカス位置が分かるかを確認してください。見た目の色だけで押せる場所を示すと、本文との差を理解しにくい場合があります。

ページ内の見出しへ移動する目次は、対象の見出しが存在するか、クリックして意図した場所が読めるかを確認します。画像やフォントの読み込みで配置が変わる場合もあるため、実際にページを開いて操作してください。URLの末尾に付く識別子を手で変えるだけでなく、公開中の目次を押して確かめます。

画像やボタンによるリンクは、目的に合う名前や代替テキストがあるかを確認します。本文図を拡大するリンクと、サービスページへ移動するリンクを、同じ説明で混同しないでください。新しいタブを使う場合も、移動先と目的が分かるようにします。

リンクを増やす前に、同じ出口が繰り返されていないかも見ます。ただし、同じURLが二度あるだけで不要と決める必要はありません。記事の前半と末尾で役立つ場合もあります。読者の状況と文脈から判断します。

説明的なリンク文字、href、スマートフォン、キーボードで案内を確認する図
検索向けの形と、読者が見分けて操作できることを両方確認します。

6. 修正案・承認・反映・読み戻しを分ける

点検の結果は、すぐ一括で書き換えず、対象と理由、変更前後の文、移動先、影響をまとめます。本文のリンク変更、共通テンプレート、ページの公開状態、URLや転送、インデックス設定は、それぞれ別の操作です。古い記事があるという理由だけで、削除やnoindexを一律に適用しないでください。

優先するのは、誤った条件へ案内するリンク、利用者が必要な情報へ進めない状態、重要な窓口のリンク切れなどです。アクセスが少ないページでも、既存顧客や商談で使う案内なら必要な役割があります。ページの価値をアクセスだけで判断せず、どの仕事と疑問に使われるかを確認します。

反映前に、現行本文と設定を保存し、戻す対象を確認します。別の担当者が編集していないかも照合してください。事前に作った差分から現行が変わっている場合は、その変更を上書きせず、対象を再確認します。

公開後は、CMSの編集値と公開ページの両方を読み戻します。リンク文字とURL、転送先、目次、画像、スマートフォンの表示を確認し、修正したリンクを実際に操作します。原稿ファイルや管理画面で保存できたことだけを、公開確認の証拠にしません。

問題があれば、対象に限定して戻せるかを確認します。サイト全体のDBを古い状態へ戻すと、他の担当者の変更や新しいデータに影響することがあります。当該記事や実装範囲の原本を保存し、復旧範囲を限定できる手順を準備してください。

修正候補、差分、承認、反映、読み戻しをつなぎ、URLや索引の変更を別の判断へ分ける図
点検結果と実行を分け、必要な承認と元へ戻す範囲を確認します。

7. 点検記録と検索・相談の結果を分ける

変更履歴には、確認日、対象URL、課題、変更内容、狙い、担当者、公開後の確認結果を残します。「内部リンクを整理した」という一文だけでは、どの案内を直したか分かりません。移動先の条件が変わったときに、関連するリンク元を探せる記録にします。

点検を行ったことと、読者の行動が変わったことは別です。Search Consoleの表示・クリック、解析上のページ閲覧やリンク操作、実際の相談、契約、顧客が確認した解決を同じ数として合算しないでください。データが少ない場合は、変化の原因を断定せず、比較条件と不足する記録を残します。

AIサービスの回答や引用を手動で確認した場合も、質問、日時、利用したサービス、設定、実際の回答と参照先を記録します。解析にAIサービスらしい参照元があることだけでは、その回答が自社を推薦した、どのページを引用した、リンク修正が原因だったとは判断できません。

短い期間の順位変動を見て、タイトルやリンクを毎日変える必要はありません。実装の不具合は早く直し、検索や相談への影響は条件をそろえた期間で観察します。記録を残す目的は、毎朝の更新を続けることではなく、必要な修正を判断できることです。

点検の頻度は、新しい記事の公開、サービス条件の変更、URLの移動など、リンクが変わるきっかけとサイトの規模から決めます。取得や一覧作成を自動化する場合も、HTTP応答だけで本文の条件まで確認したことにしないでください。機械で集める工程と、人が内容を判断する工程を分けます。

リンクの修正履歴、期間別の検索結果、実際の相談を別々の記録へ残す図
修正した事実と、検索・相談・受注への結果を別の根拠で確認します。

8. 自社の確認とAcquaの実装支援をつなぐ

自社でできる最初の仕事は、重要な公開ページのURLを集め、各ページの読者、答える疑問、次の案内を書き出すことです。内容の確認は、実際のサービスや顧客対応を知る担当者が行います。自分でリンクを直せる範囲なら、変更前を保存し、公開後の表示と移動先を確認して完了できます。

Acquaへ実務を相談する場合は、現状の棚卸し、リンクの点検、修正対象の整理、WordPressへの反映、公開後確認、更新担当への引き継ぎのうち必要な工程を共有します。企業向けWeb制作・運用の案内で、記事・サービス・相談の情報を整える支援を確認してください。対象範囲と料金はサイトの状態を見て決めます。

制作会社からの依頼は、Acquaへの実装・保守の案内に分けます。本文の差し替えと共有テンプレートの変更、検証幅、クライアントの承認、公開権限、納品物を整理してください。リンク文字の原稿が支給されるのか、Acquaが案を作るのかも確認します。

相談前に、対象URL、点検票、困っていること、変更してよい範囲、希望する状態をまとめます。お問い合わせには、通常のフォームへ認証情報や顧客データを貼らず、分かっている範囲を共有してください。点検票が未完成でも、不明な箇所をそのまま示せます。

支援後に目指すのは、読者が必要な情報へ進めること、案内先の条件が現行と一致すること、変更と確認を引き継げることです。Acqua側でも調査・原稿・実装・確認・連絡に必要な工数と費用を残し、顧客への価値と継続可能な支援を両立させます。リンク本数や自動チェックの実行回数を成功の代わりにしないでください。

企業の情報確認と制作側のリンク実装・表示確認を分け、作業票を引き継ぐ図
確認した内容と必要な実装を、読者の解決に合う範囲でつなぎます。

すべての記事にサービスと問い合わせのリンクが必要ですか?

読者が次に必要とする情報に合わせます。本文だけで解決できる問いに、無関係な営業導線を加える必要はありません。

Search Consoleに出ないページは孤立していますか?

表示されないことだけで確定できません。レポートの範囲や省略を踏まえ、公開一覧と現行のリンク元を照合します。

FAQとブログの双方向リンクは必須ですか?

一律の必須条件ではありません。戻るリンクが読者の次の疑問に役立つ場合に設けます。

古い記事は削除や転送を先に行うべきですか?

役割、現行情報、既存の利用を調べて判断します。削除・URL変更・索引設定はリンク点検と別の操作として影響と戻し方を確認します。

参照した一次資料(2026年10月1日確認):Googleのリンクのベストプラクティス、Search Consoleのリンクレポート、WordPressのエクスポート、Screaming Frogの孤立ページ調査。本文の点検票は実務を整理するための編集案です。

よくある質問

Webサイト制作、外部Web担当、保守・更新について、よくいただく質問をまとめました。

何を頼むべきか決まっていなくても相談できますか?

はい。目的、困りごと、現在の運用体制を伺い、Webサイト制作、外部Web担当、保守・更新のどこから始めるかを整理します。

外部Web担当では何を依頼できますか?

更新、修正、記事投稿、画像差し替え、導線改善、優先順位の整理など、社内のWeb担当に近い実務を必要な時間枠で支援します。

既存サイトのリニューアルでも相談できますか?

はい。既存ページのURLや導線をできるだけ維持しながら、デザイン、スマートフォン対応、表示速度、SEO・LLMOの観点で改善します。

保守・更新だけでも依頼できますか?

はい。WordPress更新、バックアップ、表示やフォームの確認、軽微修正など、公開後に必要な業務だけでもご依頼いただけます。

相談前に準備しておくものはありますか?

現在のサイトURL、困っていること、増やしたい問い合わせ、更新できていないページやブログの状況が分かれば十分です。資料が揃っていない場合も、ヒアリングしながら整理します。

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