【保存版】WordPressの自動バックアップ完全ガイド|設定方法から復元手順まで図解で解説
「WordPressのバックアップって取ったほうがいいのは分かってるけど、具体的にどうやればいいの?」——みなさん、この疑問にちゃんと向き合ったことはありますか?実は、バックアップを取っていないWordPressサイトは全体の約60%と言われています。
結論から言うと、WordPressのバックアップは「やるかやらないか」ではなく「どう自動化するか」が問題です。手動でバックアップを取り続けるのは現実的ではありませんし、いざという時にバックアップがなければ、何年もかけて積み上げたサイトのコンテンツが一瞬で消えてしまいます。この記事では、僕がこれまで100社以上のWordPressサイトの保守を担当してきた経験をもとに、自動バックアップの設定方法から復元手順まで完全解説します。
なぜバックアップが「絶対に」必要なのか——放置した企業の末路
「うちのサイトは大丈夫でしょ」と思っている方にこそ読んでほしいのがこのセクションです。バックアップの重要性を、実際に起きた事例で解説します。
事例①:プラグイン更新でサイトが真っ白に
ある飲食チェーンのクライアント(WordPress歴5年、バックアップなし)で、管理画面に表示されたプラグインの更新通知をクリックしたところ、サイトがまっ白になりました。原因は、プラグインの最新バージョンとPHPのバージョンが非互換だったこと。
バックアップがなかったため、過去の記事データを復旧するのに3日間かかり、その間サイトはダウン。予約システムも使えなくなり、推定で約50件の予約機会を損失しました。
事例②:ハッキングによる改ざん
建設会社のコーポレートサイトが突然、海外のカジノサイトにリダイレクトされる事件が発生。原因は、3年間更新していなかったプラグインの脆弱性を突かれたハッキングでした。
⚠️ Sucuriの調査によると、ハッキングされたCMSサイトの約96%がWordPressです。これはWordPressが脆弱なのではなく、「利用者が多いため攻撃対象になりやすい」ことが原因です。バックアップは、万が一のハッキング被害から最速で復旧するための「保険」です。
事例③:人的ミスによるデータ消失
最も多いのが実はこのパターン。「間違って固定ページを削除してしまった」「テーマのカスタマイズ中にfunctions.phpを壊してしまった」——人間である以上、ミスはゼロにはできません。
| リスク | 発生頻度 | バックアップなしの復旧コスト | バックアップありの復旧コスト |
|---|---|---|---|
| プラグイン更新の不具合 | 年1〜2回 | 5〜30万円(専門家に依頼) | 0円(5分で復元) |
| ハッキング・改ざん | 年1回(保守なし) | 30〜100万円 | 0円(復元+セキュリティ強化) |
| 人的ミスによるデータ消失 | 年2〜3回 | 5〜20万円 | 0円(数クリックで復元) |
| サーバー障害 | 数年に1回 | 復旧不能の可能性あり | 別サーバーに即復元 |
バックアップの設定にかかる時間はわずか30分。それだけの投資で、年間数十万円〜数百万円のリスクを回避できるのです。
おすすめバックアッププラグイン3選——2026年版の実力比較

WordPressのバックアッププラグインは数多くありますが、2026年現在、安定性・機能・サポート体制の観点から特におすすめできるのは以下の3つです。
①UpdraftPlus——世界で最も使われている定番
UpdraftPlusは、世界で300万以上のサイトに導入されている、最も人気のあるバックアッププラグインです。
✅ UpdraftPlusの最大の強み:バックアップと復元の操作が圧倒的に簡単。管理画面のボタンを数回クリックするだけで、サイト全体のバックアップ作成〜復元が完了します。ITに詳しくない方でも安心して使えます。
主な特徴:
- 自動バックアップのスケジュール設定が簡単
- Google Drive、Dropbox、Amazon S3など多数のクラウドストレージに対応
- 無料版でも十分な機能(有料版はマルチサイト対応、増分バックアップ等)
- ワンクリック復元機能
②BackWPup——日本語対応が充実
BackWPupは、特に日本で人気の高いプラグインです。日本語の管理画面やドキュメントが充実しており、設定項目がきめ細かい点が特徴です。
主な特徴:
- ジョブ(バックアップタスク)を複数設定可能
- データベースの最適化機能付き
- XML形式のバックアップにも対応
- 日本語サポートが手厚い
ただし、BackWPupは復元機能がプラグイン単体では提供されておらず、復元にはFTPソフトやphpMyAdminの操作が必要になるため、初心者にはやや敷居が高い面があります。
③WPvivid Backup & Migration——移行機能が秀逸
WPvividは、バックアップ機能に加えてサイト移行(引っ越し)機能が非常に優秀なプラグインです。サーバーの乗り換えを検討している方には特におすすめです。
主な特徴:
- ワンクリックでのバックアップ&復元
- サイト移行(ステージング環境の作成を含む)が簡単
- クラウドストレージへの自動アップロード
- 増分バックアップ(変更されたファイルのみバックアップ)対応
3プラグインの比較表
| 機能 | UpdraftPlus | BackWPup | WPvivid |
|---|---|---|---|
| 使いやすさ | ◎ | ○ | ◎ |
| 復元の容易さ | ◎(ワンクリック) | △(FTP必要な場合あり) | ◎(ワンクリック) |
| クラウド連携 | ◎(多数対応) | ○(主要サービス対応) | ○(主要サービス対応) |
| 日本語対応 | ○ | ◎ | ○ |
| サイト移行 | △(有料版のみ) | × | ◎(無料版で可能) |
| 無料版の実用性 | ◎ | ◎ | ○ |
| おすすめ対象 | 初心者〜上級者全般 | 日本語環境重視の方 | サーバー移行も視野に入れている方 |
💡 ポイント:迷ったらUpdraftPlusを選んでおけば間違いありません。無料版でも必要十分な機能があり、復元の容易さでは他を圧倒しています。僕自身、保守を担当しているサイトの90%以上でUpdraftPlusを使用しています。
UpdraftPlusの設定手順——30分で完了する自動バックアップ

ここからは、最もおすすめのUpdraftPlusを使った自動バックアップの設定手順を、管理画面の操作に沿って具体的に解説します。
Step 1:プラグインのインストール
WordPress管理画面から「プラグイン → 新規追加」に進み、検索ボックスに「UpdraftPlus」と入力。「UpdraftPlus – バックアップ/リストア」を見つけたら「今すぐインストール」→「有効化」をクリック。
インストールが完了すると、管理画面の左メニューに「設定 → UpdraftPlusバックアップ」が追加されます。
Step 2:自動バックアップスケジュールの設定
「設定」タブを開き、以下のように設定します。
推奨スケジュール設定
- ファイルのバックアップ:毎週(Weekly)——画像やテーマファイルは変更頻度が低いため
- データベースのバックアップ:毎日(Daily)——記事・設定データは頻繁に変わるため
- 保持するバックアップ数:ファイル4回分、データベース14回分(2週間分を確保)
サイトの更新頻度が高い場合(ECサイト、毎日更新するブログ等)は、データベースのバックアップを「12時間ごと」に設定するのがおすすめです。
Step 3:保存先の設定(Googleドライブ推奨)
バックアップの保存先を外部ストレージに設定することは絶対に省略しないでください。 サーバー内にだけバックアップを保存している場合、サーバー自体が故障したらバックアップも一緒に消えます。
Googleドライブへの保存設定手順:
- 「設定」タブのリモートストレージ欄で「Google Drive」を選択
- 「Google でログイン」ボタンをクリックし、Googleアカウントで認証
- 認証が完了すると、自動的にバックアップがGoogleドライブに保存されるようになる
⚠️ Google ドライブの容量制限に注意:無料のGoogleアカウントはストレージ容量が15GBです。画像を大量に使っているサイトでは容量を超える可能性があるため、Google Workspaceプラン(月額¥680〜)への移行か、Amazon S3やDropboxの利用も検討してください。
バックアップからの復元手順——「いざという時」のための予行演習

バックアップを取っていても、復元方法を知らなければ意味がありません。ここでは、UpdraftPlusを使った復元手順を解説します。そして何より大事なのが、本番で慌てないための予行演習です。
通常の復元手順(管理画面からの操作)
管理画面にアクセスできる場合の復元は非常に簡単です。
- 「設定 → UpdraftPlusバックアップ」を開く
- 「既存のバックアップ」セクションから、復元したいバックアップの日付の「復元」ボタンをクリック
- 復元する内容を選択(プラグイン、テーマ、アップロード、その他、データベース)
- 「復元」ボタンをクリック
通常、数分〜十数分で復元が完了します。復元後はサイトの表示を確認し、問題がなければ「古いディレクトリを削除」をクリックして完了です。
管理画面にアクセスできない場合の復元
WordPressがまっ白になってしまい管理画面にもログインできない——これが最も焦るシチュエーションです。しかし、事前にバックアップをクラウドストレージに保存していれば、以下の方法で復元できます。
管理画面にアクセスできない場合の復元ステップ
- Step 1:FTPソフト(FileZilla等)でサーバーに接続
- Step 2:wp-contentフォルダ内のpluginsフォルダで、問題のプラグインのフォルダ名を変更(例:「error-plugin」→「error-plugin_disabled」)
- Step 3:管理画面にアクセスできるようになったら、UpdraftPlusから復元を実行
復元テストの実施——「保険の確認」を忘れずに
💡 ポイント:バックアップは「取っている」だけでは不十分です。半年に1回は「復元テスト」を実施してください。テスト用のサブドメインやローカル環境にバックアップデータを復元し、正常にサイトが表示されることを確認する。これが「保険の保険」です。
実際に僕が保守を担当しているあるクライアントでは、バックアップが壊れていたことが復元テストで発覚したケースがありました。テストしていなければ、本番のトラブル時に「バックアップがあると思ったら使えなかった」という最悪の事態になっていたでしょう。
多層防御——プラグイン+サーバー+手動の3段構え
バックアップの鉄則は「1箇所に依存しない」ことです。プラグインだけに頼るのではなく、複数の方法を組み合わせた「多層防御」をおすすめします。
レンタルサーバー側の自動バックアップ
主要なレンタルサーバーでは、サーバー側で自動バックアップ機能を提供しています。
| サーバー | バックアップ保持期間 | 復元方法 | 費用 |
|---|---|---|---|
| エックスサーバー | Web:7日、DB:14日 | 管理画面から | 無料 |
| ConoHa WING | 14日間 | 管理画面から | 無料 |
| ロリポップ | 7日間(ハイスピード以上) | 管理画面から | 月額330円 |
| さくらのレンタルサーバ | 8世代 | 管理画面から | 無料(スタンダード以上) |
サーバー側のバックアップとプラグインのバックアップは必ず併用してください。 サーバー側はインフラレベルの障害に対応でき、プラグイン側はより柔軟な復元(特定のデータベーステーブルだけの復元など)が可能です。
手動バックアップ(大規模更新前の保険)
WordPressのメジャーアップデート(例:6.5→6.6)やテーマの大幅なカスタマイズを行う前には、自動バックアップに加えて手動で「今この瞬間の」バックアップを取ることを強くおすすめします。
UpdraftPlusなら「今すぐバックアップ」ボタンをクリックするだけ。30秒で完了します。
バックアップの多層防御チェックリスト
- ✅ UpdraftPlus(またはBack WPup/WPvivid)で自動バックアップ設定済み
- ✅ バックアップをクラウドストレージ(Googleドライブ等)に自動保存
- ✅ レンタルサーバーの自動バックアップ機能を有効化済み
- ✅ 大規模更新前に手動バックアップを取る習慣がある
- ✅ 半年に1回、復元テストを実施している
まとめ——バックアップは「保険」ではなく「投資」
WordPressのバックアップは、面倒くさいし、普段は何の役にも立たない。でも、トラブルが起きた瞬間、バックアップがあるかないかでビジネスへの影響が天と地ほど違うのです。
今日やるべき3つのアクション
- ① UpdraftPlusをインストールして、自動バックアップスケジュールを設定する(所要時間:30分)
- ② 保存先をGoogleドライブに設定して、サーバー外にバックアップを確保する
- ③ カレンダーに「バックアップ復元テスト」のリマインダーを6ヶ月後にセットする
この3つを今日中にやるだけで、みなさんのWordPressサイトの安全性は格段に向上します。「いつかやろう」と思っているうちにトラブルが来たら、後悔してもしきれません。
バックアップは「保険」ではなく「投資」です。たった30分の設定作業が、何年分ものコンテンツ資産を守ってくれる。 こんなコスパの高い投資は、他にはなかなかないと僕は思います。
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この記事を書いた人:進藤 優介|株式会社Acqua 代表取締役
飲食業界18年の実務経験を経て、Web制作・デジタルマーケティングの世界へ転身。2020年にAcquaを設立し、AI×Webの力で中小企業のビジネスを加速させることをミッションに、HP制作・LP制作からAI導入支援まで代表自らが伴走しています。