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【対応必須】WordPress 6.x のPHP互換性問題と安全なPHPバージョンアップ手順
あなたのWordPressサイト、PHPのバージョンは大丈夫ですか?
WordPressの管理画面に「PHPの更新が必要です」という警告が表示されていませんか?気づいていてもスルーしていませんか?
PHPはWordPressを動かしているプログラミング言語です。WordPressのテーマやプラグイン、本体のすべてがPHPで書かれています。つまり、PHPのバージョンが古いということは、建物の基礎が老朽化しているのと同じです。
この記事では、PHPバージョンの確認方法から、安全なアップグレード手順までを解説します。
なぜPHPのバージョンアップが必要なのか

理由①:セキュリティリスク
古いバージョンのPHPは、セキュリティアップデートが提供されなくなります。既知の脆弱性が放置される状態になり、ハッキングのリスクが飛躍的に高まります。
各バージョンのサポート期限は以下の通りです。
- PHP 7.4:2022年11月にサポート終了済み
- PHP 8.0:2023年11月にサポート終了済み
- PHP 8.1:2025年12月にサポート終了予定
- PHP 8.2:2026年12月まで
- PHP 8.3:2027年12月まで
- PHP 8.4:2028年12月まで(最新安定版)
2026年現在、PHP 8.2以上を使うことが推奨されます。
理由②:表示速度の低下
新しいPHPバージョンは、古いバージョンに比べて大幅に高速化されています。PHP 7.4からPHP 8.3に更新するだけで、ページの表示速度が20〜40%改善するケースも珍しくありません。
理由③:WordPress・プラグインの互換性
WordPress本体や主要プラグインは、新しいPHPバージョンに合わせて開発されています。古いPHPを使い続けると、最新のWordPressやプラグインが正常に動作しなくなる可能性があります。
理由④:レンタルサーバーの要件
レンタルサーバー各社も、古いPHPバージョンのサポートを順次終了しています。いずれ強制的にバージョンアップされるか、サーバーの移行を求められることになります。
現在のPHPバージョンの確認方法

WordPress管理画面から確認する
- 管理画面にログイン
- 「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブ
- 「サーバー」セクションを展開
- 「PHPバージョン」の行を確認
レンタルサーバーの管理画面から確認する
ほとんどのレンタルサーバーでは、管理パネルからPHPバージョンを確認・変更できます。
- エックスサーバー:サーバーパネル → PHP Ver.切替
- ConoHa WING:サイト管理 → サイト設定 → 応用設定 → PHP設定
- さくら:コントロールパネル → スクリプト設定 → PHPのバージョン
安全なPHPバージョンアップの手順

Step 1:完全バックアップを取得する
バージョンアップ前に、ファイルとデータベースの完全なバックアップを必ず取得してください。万が一の際に元に戻せる状態を確保します。
Step 2:テーマ・プラグインの互換性を確認する
使用中のテーマとプラグインが、アップグレード先のPHPバージョンに対応しているか確認します。
確認方法:
- 各プラグインのWordPress.orgページで「テスト済み PHPバージョン」を確認
- テーマの公式ドキュメントで対応PHPバージョンを確認
- 「PHP Compatibility Checker」プラグインで自動チェック
Step 3:ステージング環境でテストする
いきなり本番サイトのPHPを変更するのは危険です。ステージング環境(テストサイト)を用意して、先にテストしましょう。
ステージング環境の用意方法:
- レンタルサーバーのステージング機能を利用する(さくら、エックスサーバー等が対応)
- 「WP Staging」プラグインでサイトの複製を作成する
- ローカル環境(Local by Flywheel等)でテストする
Step 4:テスト環境でPHPを切り替えて確認する
ステージング環境でPHPバージョンを切り替え、以下を確認します。
- サイトが正常に表示されるか
- 管理画面にログインできるか
- 各ページが正しく表示されるか
- お問い合わせフォームが動作するか
- プラグインの機能が正常か
- エラーメッセージが表示されていないか
Step 5:本番環境でPHPを切り替える
テスト環境で問題がなければ、本番環境でPHPバージョンを切り替えます。
切り替えのタイミングは、アクセスの少ない時間帯(深夜や早朝)を選びましょう。万が一問題が発生した場合、影響を最小限に抑えられます。
Step 6:切り替え後の動作確認
本番環境でのPHP切り替え直後に、以下を確認します。
- トップページが正常に表示されるか
- 主要なページ(サービス、会社概要、ブログ等)の表示確認
- お問い合わせフォームのテスト送信
- 管理画面の各機能の動作確認
- PageSpeed Insightsでの速度計測(改善されているか)
トラブルが発生した場合の対処法
画面が真っ白になった場合
PHPの互換性エラーの代表的な症状です。サーバーの管理画面からPHPバージョンを元に戻しましょう。
特定のプラグインがエラーを出す場合
FTPで該当プラグインのフォルダ名を変更して一時的に無効化します。その後、プラグインを最新版にアップデートするか、代替プラグインに切り替えます。
テーマが壊れた場合
FTPで現在のテーマフォルダ名を変更し、WordPressのデフォルトテーマに切り替わるようにします。テーマの開発元に、最新PHPへの対応状況を問い合わせましょう。
PHPバージョンアップのスケジュール管理
定期チェックの習慣化
年に2回(1月と7月など)、PHPのバージョン状況を確認する習慣をつけましょう。サポート終了日が近づいているバージョンを使っている場合は、計画的にアップグレードを進めます。
古いプラグイン・テーマの棚卸し
PHPバージョンアップの際に互換性の問題が出るのは、長年更新されていない古いプラグインやテーマが原因であることがほとんどです。
1年以上更新されていないプラグインは、代替品への移行を検討しましょう。
まとめ
PHPのバージョンアップは、WordPressサイトのセキュリティ・速度・安定性のすべてに直結する重要なメンテナンス作業です。「動いているから触らない」は最も危険な判断です。
まずは管理画面のサイトヘルスで現在のPHPバージョンを確認してください。PHP 8.1以前を使っている場合は、早めのアップグレード計画をおすすめします。
Acquaでは、PHPバージョンアップの代行から互換性テストまでサポートしています。お気軽にご相談ください。